皮膚の構造と機能
皮膚には以下のような機能があります
・保湿効果:体表から水分が逃げていかないようにする
・保温効果:体温調節を行う
・物理的バリアー:物理的な刺激や微生物などから生体を守る
・感覚器:痛み、冷温などさまざまな外界からの刺激を受け取る感覚器としての役割を持つ
次に皮膚の解剖学的な構造について説明します。
1. 表皮
皮膚の最も外側にある、約0.2mm程度の層です。しかしこんなにも薄い層にもかかわらず、とても重要な機能を持っています。
それが水分保持です。表皮は体内の水分が体表から蒸散していかないよう、防波堤としての役割があるんです。この層が破綻すると、乾燥してカサカサの肌が出来上がるというわけです。
表皮はさらに4層に分けられます。より深部から
・基底細胞層
・有棘細胞層
・顆粒細胞層
・角化細胞層
・・・難しくなってきました。ここではこの層の解説は省きます。しかしシミの原因となるメラノサイトと呼ばれる細胞は主に表皮に存在する細胞のため、表皮の細胞層構造を知るとより深くシミについて理解することができるので、時間があればぜひ勉強することをおすすめします。より詳しい説明は以下のリンクにまとめてあります。気になる人は読んでみてください。
2. 真皮
真皮は表皮の一つ内側にある構造で、数mm~1cmもの厚さがあります。表皮と比べると随分と厚い層です。(さらに分類すると乳頭層、乳頭下層、網状層と3層に分類されるがここでは割愛)
真皮には血管や神経などが走っており、その間に結合組織と呼ばれる繊維成分に富んでいる組織が充満しています。この繊維成分とはコラーゲンを主成分とする膠原繊維やエラスチンを主成分とする弾性繊維のことです。
美容に興味のある方ならコラーゲン、エラスチンという単語は耳にしたことの人も多いのではないでしょうか。肌にいわゆるはりを与えてくれる成分として知られているものですね。
この層にはさらに細胞成分として、繊維成分を産生する線維芽細胞、その他肥満細胞、形質細胞などがあります。
3. 皮下組織
皮下組織は皮下脂肪組織とも呼ばれ、その名の通り脂肪細胞が多く存在する層になります。脂肪を蓄え、飢餓に備えたり、物理的な衝撃に対するクッションとしての役割や、保温機能などがあります。
どうだったでしょうか。皮膚の基礎的な構造と機能に関してはこのようになっています。次のパートではこの皮膚の基礎的な知識をもとに皮膚の加齢現象について説明していきます。
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